空中栽培とは、土や水を使わずに
根っこを空気中に出したまま、
空間に吊るしたり、カゴや皿に乗せて
胡蝶蘭を育てる方法です。
胡蝶蘭がひもで吊り下がっていたり、
土も水苔もないカゴにのっている画像を見て
驚きました。
そもそも胡蝶蘭は、
豪華な化粧鉢に植えられ
連なった広い大きな花の咲く植物と思っていたので
「なに、これ?」
ラピュタ ? 。。。
と興味を持ったのがきっかけです。
もともと、ガラス器を使った
水栽培で、植物の根を鑑賞するのが
好きなのですが、
空中栽培は初めてでした。
現時点では、順調に育っており、
しっかり葉も増えて
根も新しい根幹を伸ばしています。
今年の春には花芽がつき
白い花も咲きました。
注意点胡蝶蘭は本来着生蘭なので
自然界では、森の中の樹木に気根で着生し
水分はスコールのように時折降る雨の水分を
蓄えて生育するので、
水のやりすぎと、通気性の悪さは、
根を腐らせる1番の原因となります。
この記事はこういった方にオススメです
胡蝶蘭に興味があり、空中栽培をやってみたいと思っている。
空中栽培をしてみたいが、やり方がよくわからない。
頂いた胡蝶蘭の花が終わったあとどうすればよいかわからない。




胡蝶蘭を入手する方法
ホームセンター
ホームセンターの園芸コーナーや贈答品としての
鉢植えなどを販売しているコーナーに
ワゴン台などに乗せられた花の終わった胡蝶蘭を
処分品として売られている時があります。
2万円ほどで売られていた化粧バチに入った胡蝶蘭も、
花が終わると6株入って2000円くらいに
なっていますので、見かけたら購入することをお勧めします。
メルカリ
メルカリでは個人の出品、または花屋さんが出品しているなど、
検索で簡単に見つけられます。
私もメルカリで花屋さんが出品している花の終わった胡蝶蘭を
6株2000円ほどで買いました。
大きな段ボールで贈答用の鉢植えと同じように
丁寧に送ってくださいました。
ヤフオクでも出品されています。
花屋さん
個人で経営する花屋さんに、前もって
花の終わった胡蝶蘭が欲しいとお願いしておくと
売れ残った胡蝶蘭がある時、連絡を頂けます。
私は売れ残ったシクラメンと胡蝶蘭を
安く買いました。1000円くらいでした。
贈答品
お祝いやお見舞いで頂いた胡蝶蘭があればラッキーです。
花が終わったら、水を切って、ポットから出して空中栽培をします。
たいていの場合、花は大輪の白が多いです。
最近では、カラフルで小さめのミニ胡蝶蘭などが
ホームセンターでも1000円から2000円くらいで
販売されているのを買ってきて、花を楽しんでから
空中栽培するのもよいと思います。
ミニ胡蝶蘭は扱いやすいし、
花の色も様々です。
空中栽培の下準備
化粧鉢から中のポリポットを外す
ポリポットから胡蝶蘭の株を抜き出して水苔を外す
根を傷つけないようにピンセットなどで残った水苔を取り除く
根を乾かす
贈答用の胡蝶蘭は
化粧鉢の中にポリポットが4個か6個くらい入っていて
そこに水苔と共に胡蝶蘭の株が入っています。
この時点でこの胡蝶蘭はどういう状態か
よく確認しながら作業を進めています。
根がしっかり厚みがあり
色も乾いている場合は白っぽく
濡れている時は緑色であれば
状態がよいでしょう。
よくあるのが、
根腐れ
水苔が水浸しで根が黒くなっている
注意点
胡蝶蘭は本来着生蘭なので
自然界では、森の中の樹木に気根で着生し
水分はスコールのように時折降る雨の水分を
蓄えて生育するので、
水のやりすぎと、通気性の悪さは、
根を腐らせる1番の原因となります。
これは、水をやりすぎて
根腐れが起きている状態です。
贈答品の場合、
普通に水やりをしていたと思われるので
結構、根腐れが起きています。
根腐れの状態をよく見て
根の整理を行います。
水苔をきれいに外した胡蝶蘭の株を
今度は、しっかり乾かしていきます。
乾かすのは普通に放置してもよいし
株を傷つけないくらいの太さの紐で
吊るしてもよいでしょう。
私は紐で吊るして乾かしていました。


根や、葉を傷つけないように
注意して乾かしましょう。
私は10日くらい乾かしました。
根の整理
根が乾いたら、
根の整理をします。
根の整理の道具
花切りバサミ
ライター等
花切りバサミとライターを用意し
ハサミの刃をライターの火で炙り
消毒します。
胡蝶蘭はカビや細菌に侵されることがあります。
消毒は必ず行います。
根の整理で切ってもよい根と
残す根を見極めます。
切ってもよい根
シワシワで切り干し大根のように干からびている根
真っ黒でブヨブヨして腐っている根
切らない根
所々黒っぽくなっているけど、厚みがあってしっかりしている根
途中で細くなっているがその先は厚みがあり生きている根
この作業が終わってまた数日間、
根を乾かしてから
水を入れたバケツに漬けます。
この時、メネデール液を入れると
発根が早くなり、しっかりしたよい根が出てきます。
その後、また1週間くらい乾かします。
乾いたら、また根の整理をしていきます。
そしてまた水に漬けます。
これを繰り返して行くことで
切る根と残す根を選別していきます。
迷った時は、とりあえず切らないで、
次に判断してもよいでしょう。
1本でも根が残っていれば
成長する可能性がありますので
根気よく観察します。
痛んで切る根がなくなったら
乾かして水に漬けるを繰り返します。
根の観察


上の画像のような緑の根幹は最初は見えませんでした。
根を乾かしたり水につけたりを繰り返していると
1〜2ヶ月で根が成長し始めました。
下の画像の株は、
根が全部干からびてしまっていて、
かろうじて1本だけ残っていました。
根気よく乾かしていくうちに
綺麗な緑色の新しい根が生えそろってきました。
葉も生き生きとしてきて
いい感じに成長しています。
葉の観察
根が成長してくると
葉も新芽が出てきます。

この胡蝶蘭は百均のカゴに
水苔で育てているものですが
新しい葉の様子がわかりやすいと思います。
新しい葉が出始めると同時に
下の古い葉が黄色くなって枯れて落ちます。
下の葉が枯れて落ちるのは
病気ではありません。
役目が終わってとれてしまいます。
空中栽培の管理
水やり
灌水といったほうがよいでしょう。
バケツに水を張り、そのままドボンとつける。
空中栽培しているガラス器や容器に水を注ぎ株を浸す。
ひと晩つけたら水を捨て、根を乾かす。
シンクで流水をジャブジャブかけ流す。
これを数回繰り返す。
私は主にこれらの方法を行っていますが、
ひと晩水につける方法が多いです。
たまにメネデール液を入れて灌水します。
日当たり
これは一度失敗しています。
室内のカーテン越しの明るい窓辺で育てています。
一度、外育成の方が強くしっかり育つと聞いたので
初夏にベランダに出したところ、見事にやけどをさせてしまいました。
現在も傷は残っていますが、元気に育ってくれています。
それ以降は外には出していません。
病気治療
現在まで病気やムシの害に遭っていませんが、
胡蝶蘭は最近感染が起きやすいと聞いています。
常備薬としてトップジンを用意しています。
トップジン
ホームセンターやネットでも買える植物の消毒薬。
剪定した切り口からの病気感染を防ぐ薬です。
注意点
カビ
根の根元(茎)の部分が黒くなって汚くなりました。
カビだと思うので、普段よりしっかり根を乾かして対応したところ
それ以上広がりませんでいた。
水苔にはカビは生えません。
葉焼け
室内で管理していたのですが、外で育てた方が株がしっかり育つと聞き、
数日間ベランダに出したところ、初夏の日差しだったのですが、
葉焼けしてやけどになりました。
すぐに室内に戻したところ、傷はそれ以上大きくならずに保っています。
急に日光に当てたのでびっくりしたのかもしれません。
可哀想なことをしました。
※ 上記は私が体験した胡蝶蘭のトラブル。これ以外にもいくつか注意する病気などがあります。
空中栽培のまとめ

胡蝶蘭はゴージャスな花に目が行きがちですが、
その魅力は根や、樹木に着生している姿だったりして
楽しみ方が奥深いです。
熱帯の森林が育成地ということで
実はワイルドな植物なんだと認識しました。
今は、小さい着生蘭をパルダリウムなどで
楽しむ方法が流行しています。
空中栽培を初めて一年以上経ちますが
特に何もしていません。
灌水のあとは、しっかり根を乾かすことだけ
注意しています。
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